私が初めてゲイの方と真剣に話したのは今から25年ほど前。
LGBTQと言う言葉もない時代。確か「バラ族」と言う雑誌のゲイを紹介するページに友人を見かけたことが一番最初の始まり。
私は友人に正直に「その雑誌を見た。」と伝え、ゲイなのかと聞いたら、友人は「絶対に誰にも言わないで欲しい。」と言う条件で、その事実を勇気をもって私に告白してくれた。
私は「悪い事をしている訳でもないのに堂々と話したらいいのではないか?」と伝えた。
彼は「自分は世の中に性別はいくつもあると思っていて、「男」「女」「男でも女でもない性別」の3つだとしたら自分はその最後の「男でも女でもない性別」だから、その性別の人しか好きにならないんだけど、でも自分がゲイだと告白した瞬間に「男性」からは引かれてしまって、男友達も欲しいのにいなくなってしまう事が怖い。」と言った。
(※注意:現在の「多様な性」や「LGBTQ」の解釈と異なるとされる部分と表現があります。)
私は自分の発言を悔いた。何と「不躾」で「配慮のない」発言をしてしまったのだと後悔した。
その友人とは今も仲良くしていて、彼は自身のパートナーと家族になりたいから、現在は、パートナーと父と息子として養子縁組をしている。
人生の中に、腑に落ちないまま甘んじなければならない事があるのは不条理だと思った。
そのあとにもゲイの友人は何故か沢山出来た。それぞれに皆違う苦悩がある事も知った。
私がLGBTQウェディングの話をしたら、「正直ほっといてほしい」と言われたこともあった。
また、自分がレズビアンだと言う友人から告白をされたこともあった。
私は彼女にお礼を伝え、自分の恋愛対象が男性である旨を伝え、期待に沿えない事を詫びた。
大手結婚式場に勤めていた私は、ある日、レズビアンのカップルから、「御社の挙式会場で誰にもわからないようにこっそり挙式をしたい」と言う問い合わせを受けた。
しかし今から15年ほど前の事で、「「誰にも分らないように」と言うのは不可能だから断ってください。」と言う上司の言葉で、断らなければならなかった。
ゲイやレズビアンの友人がいた私にとってその事実はずっと心に残っていた。
大手をやめて独立を決心した時、大手をやめた私が辞めてまでなお、会社員だった時と同じ結婚式をしても意味はないと思い、私の持っている技術を使って、世の中の役に立つには、大手で結婚式をしようとすることが障害になる方のお手伝いをする事なのではないかと思った。
だからこそ今私は、
人とは違う結婚式をしたい方へのオーダーメイドウェディング
LGBTQウェディング
ディスアビリティ(障害をお持ちの方向け)ウェディング
何らかの理由で結婚式を諦めた方への結婚式プロデュース
などの結婚式をプロデュースしている。
今思うと、今自分がしている事は、とても自然な流れだと感じていて、会社員時代はこんな日が来るなんて夢にも思わなかったが、今振り返るととても自然だ。
また、虹の架け橋クラブに入会したのも、かっこいい理由があるわけでもないのだが、
自然に入会し、架け橋活動の一環としてLGBTQウェディングを正しい知識のもとに行っていきたいと考えている。
つまり思い返すと必然的でさえあると思う。
前置きがとーーーーーーーっても長くなってしまったが、これが私が、架け橋活動をしている理由である。
投稿者:株式会社Colorfraise 代表取締役社長/ウェディングプランナー岩田美生さん
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