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ライフワークのキッカケは、母親へのカミングアウト

私は、一般社団法人CialFrame(シャルフレーム)認定SOGIプロフェッショナルインストラクター™という資格を生かして、多様性を尊重できる価値観を育む環境づくりに貢献したい、と思っています。これが、私のライフワークでもあります。


私がそう思ったキッカケは、母親への『カミングアウト』の経験でした。


私の母親は、今年70歳になります。約10年前、私が30代前半で母親へ初めて「私がゲイであること」をカミングアウトした時には、母はすぐには受け止めきれず、最初は「病院へ行ってほしい」との反応でした。しかしながら、現在では「あなたが幸せならそれでいい」という考えに変わってきています。それは、本当の意味では理解はできないけれど、自分の息子だから、自分の中で折り合いをつけて息子のために自分の今までの価値観をなんとか変えて、受け入れる努力をしてくれているのだと思います。

一方で、私と同年代で同じくカミングアウトしたゲイの当事者である友人の母親は、その彼が「ゲイであること」を今でも受け入れられていないそうです。


その時の事実として、私とその友人、そしてそれぞれの母親の4人に共通して起こったことは『みんな傷ついた』ということです。


どうして、みんな傷ついてしまったのか?

を、考えてしまいます。

私の母親も友人の母親も、きっと、その場で息子のことを受け入れてあげたかったはずです。優しい言葉をかけてあげたかったはずです。でもそれは出来なかった。

なぜ出来なかったのか?

「多様性の教育を受けてこなかったから」「親世代の生きてきた社会は、それが想定されていない社会だったから」だと、私は思っています。

『学んでこなかったこと』が、人を傷つける。そんなこともあるんだと気付きました。


戦中戦後の日本は人口を増やし、経済成長を続けている時代でした。その環境の中では、おそらく、シスジェンダーヘテロセクシュアル(いわゆるストレート)であることは当然で、子供を産み育てて家庭を持つことが人の生きる道である、とその両親や社会から教えられてきたのだと思います。

だからといって、今の親世代の方々の価値観を否定はしていません。当時の人々が望んでそうなった訳でもないですし、むしろそれが必要だったのかもしれません。これは、仕方の無いことだと思います。

でも、だからといって、これからの未来、このままで良いとも思えませんでした。


人間の価値観は、主に義務教育の時期に形成されるのではないか、と思っています。だからこそ、例えば小学生の頃から「多様性の教育」を導入していくべきではないかと思います。

誰も無駄に傷つかない、優しい世界に近づけるために。


どんな親も子供の頃の時代がありました。

その時にバイアス無く学んだことは、親世代になった時には、多様な考え方の源になっているはずです。

時間はかかりますが、まずは教育から変わっていくことが『みんなが安心して居られる社会』に繋がるのではないか、と考えています。


自分はLGBTQ当事者とは無縁と思われていた方でも、実はご家族や親しいご友人がLGBTQ当事者だった、ということはあり得ます。私の母親のように。

突如としてやってくるその時に、心穏やかにいられるのか否か、相手も自分も傷つけてしまうか否か、それは幼少期から養われてきた価値観によるのではないでしょうか。


誰もが暮らしやすい優しい社会になる為に、私が出来ることを実行していきたいと思います。私はSOGIプロフェッショナルインストラクター™として、まずは小学校教育に関わっていきたいと思います。


まさを




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